Squareのカード手入力は3.75%。公式が「他に方法がないときだけ」と書いている

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3.75%。Squareでカード番号を手で打ち込んで決済したときの手数料です。

対面でリーダーに通せば、条件を満たしている店なら2.5%。1,000円の会計で比べると、38円と25円になります。端数は四捨五入。差は13円です。

小さく見えます。1日10件で130円、月に3,900円。年に4万円を超えます。

3.75%は、どこからどう引かれるか

まず前提から。決済手数料は、税金とチップを含む総額から差し引かれます。1,000円ちょうどの会計なら、手入力で38円が引かれて、振り込まれるのは962円。この計算例はヘルプにそのまま載っています。

対面の2.5%には条件があります。中小企業の定義に当てはまること。上場企業やそのグループと関係がないこと。そしてキャッシュレス決済の年間総取引額が3,000万円未満であること。2024年11月1日にVisaとMastercard、2025年1月16日にJCB・アメックス・ダイナース・ディスカバーが、3.25%から下がりました。

経理まわりで一点。決済手数料は不課税の扱いで、手数料に対する領収書は発行されません。金額を確認したいときは、Square データの取引CSVを出します。

逆に、条件から外れる規模になったときの道もあります。年間売上高が3,000万円を超える場合は営業チームに問い合わせて、カスタムの手数料を決める案内になっている。素の3.25%を払い続ける前に、一度聞いたほうがいい話です。

高い理由を、Square自身が書いている

ここが読ませどころでした。ヘルプにこうあります。

これらの決済に伴うリスクが高くなり、手続きに必要な運用コストが追加されるため、決済手数料が高くなります。続けて、これらの取引からのチャージバックは、加盟店さまが反証するのが困難になります。

そのうえで、他の支払方法が不可の場合にのみご利用くださいと書いてある。決済手段を自社で提供している会社が、自社の機能について「最後の手段にしてほしい」と明記しているわけです。

理屈は通っています。カードが目の前にないので、本当にカード名義人本人かどうかを店が確かめられません。あとから不正利用を主張されたとき、出せる証拠が少ない。チャージバックの流れそのものはチャージバックの記事に書きました。

点線で描かれたカードの輪郭の上に大きなはてなマークが重なっているイラスト
目の前にないものは、確かめようがありません。

手入力では通せないものがある

3つあります。

手入力が使えない場面

  • UnionPay(銀聯)のカード。ただしVisaなどとのデュアルカードなら、発行会社のデフォルトブランドで処理されるので使える
  • オフライン決済の処理中。通信が落ちているあいだは手入力そのものができない
  • タバコなど年齢制限のある商品。規約でタッチ・挿入・スワイプの対面決済に限られている

出典: Squareヘルプセンター「Squareでカード支払いを手動で入力する」「Squareの事業制限を理解する」(2026年9月23日確認)

インバウンドで銀聯が増えている店ほど、1つ目は効きます。現物のカードがあるなら、リーダーに通せば銀聯も受けられる。手で打つ経路だけが閉じています。

2つ目は、オフライン決済の記事と地続きです。オフライン中はスワイプしか残らない。手入力という逃げ道はありません。

3つ目はアカウント停止の記事で触れた話で、電話・通信販売・インターネットでの年齢制限商品の販売は利用規約に直接違反するとされています。

代わりになる手が、3つある

公式が代替として挙げているのは次の3つです。どれも手数料が安い。

ひとつ、対面に持ち込む。Squareのハードウェアがあれば、ICカードもタッチ決済もApple PayもGoogle Payも受けられます。持っていなくても、iPhoneのタッチ決済かTap to Pay on Androidで、スマホ1台でタッチ決済を受けられる。

ふたつ、決済リンクを送る。Square データかPOSレジアプリで作って、SMSやメールで個別に送れます。複数の人が使える形で共有したり、その場で読んでもらうQRコードにしたりもできる。

みっつ、請求書を出す。デジタル請求書、見積もり、定期送信請求書は送信数に上限がありません。初回入金をスケジュールして、残額を分けることもできます。

予約の通知が届かないときの切り分けはSquareの予約通知が届かない4つの理由にまとめています。

左側に並んだ3つの丸いアイコンから矢印が伸びて、右側の1つのアイコンに集まっている図
どの道を選んでも、手入力より安く着きます。

電話で「カード番号を口頭で伝えます」と言われたら、決済リンクを送るほうが早くて安い。これだけ覚えておけば足ります。

それでも手入力するとき

揃えるものは4つ。カード番号、有効期限、セキュリティコード、請求先の郵便番号です。どれか1つでも入力を誤ると、カードは承認されません。

設定の場所は2か所に分かれています。POSレジアプリなら ☰その他 > 設定 > お会計 > お支払い と進んで、「カード情報の手入力」を主な支払方法にドラッグする。パソコンのブラウザ決済なら、Square データの お支払い > ブラウザ決済 > 設定 > お会計 でスイッチをオンにして保存。

通らないときの原因が、入力ミスではないこともあります。Squareの審査とは別に、Visa・Mastercard・銀聯は三井住友カード、アメックスはAmerican Express International、JCB・ダイナース・ディスカバーはジェーシービーの審査が入る。その結果しだいで、カード決済そのものや一部のブランドだけ使えないことがある、と書かれています。特定のブランドだけ弾かれるなら、打ち直す前にここを疑う。

なお電子マネーとQRコード決済は、カードとは別に申し込みが要ります。交通系ICはSuica、PASMO、Kitaca、TOICA、manaca、ICOCA、SUGOCA、nimoca、はやかけんに対応しています。

手入力は機能ではなく、逃げ道として置かれている。

もうひとつ、地味に効く事実を。チャージバックと支払い異議申し立ての管理は無料です。取引がない状態でアカウントを維持するのも、中途解約も、翌営業日振込も無料。かかるのは決済手数料だけ、という設計になっています。

返金の手続きそのものにかかる日数と期限はSquareで返金しても、客のカード明細に出るのは2〜7営業日あとにまとめました。

だから、端末を持っているかどうかで年間の支払いが変わる。1,000円の会計で13円、1万円の会計なら125円。対面の道具をひとつ増やすだけで、手入力に回していた分が消えます。

アカウントの作成と維持は無料です。

Squareの無料アカウント作成はこちら(公式サイト)

出典(いずれも2026年9月23日に確認)
Squareヘルプセンター「Squareでカード支払いを手動で入力する」
Squareヘルプセンター「Squareの手数料について」
Squareヘルプセンター「Squareの事業制限を理解する」

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