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「さっき返金してもらったはずなんですけど、まだ引かれたままなんですが」
このあと、たいてい店側が慌てます。操作は終わっているのに、お客さまの画面では何も変わっていない。
押した瞬間に終わる処理ではありません。動く順番と、決済手段ごとの違いを整理しました。
戻るまでに、何日かかるのか
加盟店が払い戻しの手続きを完了すると、Squareは翌営業日までにカード名義人のカード発行会社へ払い戻し依頼を送信します。ここまでがSquareの担当範囲。
そこから先は発行会社しだいで、明細に反映されるまでさらに2〜7営業日かかるとされています。つまり最短でも数日。週をまたげばもっと延びます。
厄介なのがカードの締め日です。タイミングによっては、返金したのに一度請求が立ってしまう。その場合は翌月分の明細で相殺されます。お客さまから見ると「返金されていない」に見える期間が生まれるわけです。
デビットカードはまた別で、通常は数日以内。ただし場合によっては最長45〜60日かかることがある、と書かれています。正確な日数は発行会社に聞いてもらうしかありません。
期限は、決済手段ごとに違う
ここは表で持っておくと早いです。
| 決済手段 | 払い戻しできる期間 |
|---|---|
| カード決済 | 取引日から1年以内 |
| 楽天ペイ | 60日 |
| au PAY | 90日 |
| d払い | 180日 |
| Alipay+・メルペイ・PayPay・WeChat Pay | 1年 |
| 交通系IC | 払い戻しできない(現金で対応) |
楽天ペイの60日が、いちばん短い。2か月を過ぎた返品依頼が来たら、Squareの画面からは戻せません。期限を過ぎた分は、Square以外の方法で対応することになります。
ヘルプには「QRコード決済の場合、払い戻しが可能な期間はQRコード決済事業者によって異なる場合があります」という注記もあります。上の数字は現時点のもの。扱う事業者が増えれば変わります。返品を受ける前にその決済の期限を確かめる、という順番にしておくほうが安全です。
Squareは払い戻しそのものに追加の手数料を取りません。ここは安心していい部分です。

残高が足りないと、返金そのものができない
見落とされがちな条件があります。
払い戻し金額は、Squareアカウントの残高から即時に差し引かれます。そして残高が払い戻し金額以上ある場合にのみ、処理を実行できる。
売上が入金されたあとに高額の返品が来ると、残高が足りずに詰まります。入金サイクルの話は銀行口座の記事に書きましたが、翌営業日振込の店ほど残高は薄くなりやすい。
もうひとつ、一度実行した払い戻しは取り消せません。金額を間違えて全額返してしまったら、正しい金額で決済をやり直すしかない。押す前に注文の中身を確認する、以外の対策がない部分です。
返金ボタンを押す前に見る3つ
- Squareアカウントの残高が、返金額以上あるか
- その決済手段の期限内か(楽天ペイなら60日)
- 一部返金なのか全額返金なのか(取り消しはできない)
出典: Squareヘルプセンター「お客さまへの払い戻しを管理する」(2026年9月23日確認)
探すところでつまずくこともあります。取引の画面では、カード番号、電話番号、お客さま名、レシート、メモ、商品から決済を検索できる。レシートを持たずに来た人の会計も、名前や商品名で引き当てられます。
返し方は3通りです。全額、金額を指定、商品ごと。どれを選んでも、最後に払い戻しの理由を選ぶ画面が出ます。
一部だけ返せない決済がある
全額か、ゼロか。そういう決済手段があります。
iDとQUICPayは、全額払い戻しのみ。一部払い戻しはできません。金額を直したいなら、いったん全額を戻してから、正しい金額で決済をやり直す手順になります。
楽天ペイは、商品別の払い戻しと一部払い戻しが利用できません。
この2つを知らずに「じゃあ1品分だけ返しますね」と言ってしまうと、レジの前で手が止まります。
交通系ICは、そもそも返金できない
Suicaなどの交通系IC電子マネーは、払い戻しに非対応です。
現金で対応することになります。そこで3つのことが同時に起きる。手数料は戻りません。現金を渡しても、POSレジには元の取引記録が残ったまま。結果として、売上に不一致が生じます。
ヘルプがここまで書いているのは親切なほうだと思います。締め作業で数字が合わないとき、原因がこれだと気づけるかどうかは大きい。

現金で受けた会計も、記録だけは残せる
現金など、Squareを通さずに受けた会計も、取引日から1年以内なら払い戻しの操作ができます。
こちらは意味が違います。Squareが資金の手続きを行うわけではなく、取引履歴として記録を残すだけ。現金は自分の手で返すことになります。
記録として残す分に手数料はかかりません。通知メールも送られない。レジの数字を合わせるための機能だと考えると、使いどころが見えてきます。
返品規則を書いていないと「規約なし」になる
最後が効きます。
Square データの [レシート] の設定から、払い戻しと返品の規則をカスタマイズできます。設定した内容は、メール、SMS通知、印刷レシートに表示される。
そして返品規則を設定しない場合、規約なしとみなされます。払い戻しや保証を提供しないなら、その旨を明確に書くようヘルプは勧めています。
レシートの設定そのものと、領収書や登録番号の出し方はSquareのレシートに登録番号が出ないのはなぜ? 設定は店舗ごとにいるにまとめました。
同じページに、こんな注意書きもありました。主要カード会社はすべて、お客さまが商品やサービスを受け取っていないことを証明できる場合、カード名義人がチャージバックを請求できるよう規定している。規約を書いておくことは、チャージバックの記事に書いた反証の材料にもなります。
返金は押した時点では終わらない。終わるのは、客の明細が動いたときです。
今日やっておくなら、レシートの返品規則です。Square データの [レシート] を開いて、何日以内なら返品できるのか、レシートは必要か、一文ずつ入れておく。あとから揉めたときに、これがあるかないかで話が変わります。
返金の手続きにも、チャージバックの管理にも、Squareは追加の手数料を取りません。アカウントの維持費もかかりません。
出典(いずれも2026年9月23日に確認)
Squareヘルプセンター「お客さまへの払い戻しを管理する」
Squareヘルプセンター「Squareの手数料について」

