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3週間前に会計した1万円の取引について、カード会社から連絡が来ました。本人が使った覚えがないそうです。
カード決済を受けていれば、いつかは当たるくじです。チャージバック。カードの名義人が、カード会社に請求の取り消しを依頼する仕組みのこと。理由は主に3つで、不正使用、商品やサービスが届いていない、届いたものが説明と違う。
問題は、そのあと店に何が起きるかです。
通知が来た時点で、もう引かれている
ここを誤解している人が多いです。

Squareはチャージバックの通知を受けると、すぐに加盟店へ報告します。そして同時に、その金額を店のSquare残高から差し引いて保留します。争うかどうかを決める前に、です。
売上はもうそこにありません。結果が出るまで戻ってきません。
期限は5日、結論は最大90日
反証するなら、情報リクエストフォームを初回の通知メールから5日以内に提出します。
そこから先が長い。反証した場合、カード会社が最終決定を下すまで、チャージバックの開始から最大90日かかることがあります。この日数はカード会社が決めているもので、Squareが早めることはできません。
5日で用意して、90日待つ。この非対称さが、チャージバックのきつさ。
負けたら、足りない分は振り込む
反証が通れば、保留されていた代金は店に戻ります。
通らなければ、保留分はそのまま購入者に返金されます。ここで残高がチャージバック額に届いていない場合、差額をSquareに振り込むよう連絡が来ます。売上が消えるだけでなく、手出しが発生することがあるわけです。
決定は最終です。銀行が決めた時点で覆りません。Squareが代わりに争い続けることもできない、と公式に書かれています。そこから先は、客と直接話すか、法律の専門家に相談するかになります。
なお、チャージバックの管理にも反証にも手数料はかかりません。Squareが負担します。取られるのは、お金ではなく時間と売上です。
スワイプした瞬間に、責任が店へ移る
ここは知らないと本当に損をします。
ICチップの付いたカードは、リーダーに挿入するかタッチしたときに不正対策が働きます。裏の磁気ストライプを通すスワイプでは働きません。
そして公式にこう書かれています。ICカードがスワイプで処理された取引について客が不正使用を主張した場合、その主張はすべて認められる。つまり店が損失を負います。
端末が反応しないとき、つい磁気で通したくなります。その1回が、あとで全額の負担になることがある。
オフライン決済は、Squareが責任を負わない
もう1つ、見落とされやすいものを。
カードが手元にない決済ほど、反証は難しくなります。Squareのカード手入力は3.75%。公式が「他に方法がないときだけ」と書いているもあわせてどうぞ。
オフライン決済は、期限切れや不承認まで含めて店が引き受ける仕組みです。消え方を4つに分けてSquareのオフライン決済で売上が消える4つのパターンにまとめました。
通信が切れた状態でも決済を受け付けられるオフライン決済という機能があります。便利ですが、公式には「オフライン決済中に受け付けた支払いについて、有効期限切れ、不承認、チャージバックが発生した場合、Squareはいずれに対しても責任を負わない」と書かれています。
イベント出店や電波の弱い店舗で使う前に、ここだけは読んでおいたほうがいいです。
明細に出る名前を、自分の名前にしない
防ぐ側の話に移ります。
客がカードの明細を見たとき、心当たりのない名称が並んでいると、店に電話する前にカード会社へ連絡します。これがチャージバックの入り口になる。公式も、事業名に個人名を使わないことを勧めています。
ログイン情報が盗まれると、チャージバックの入り口そのものになります。Squareの認証コードが勝手に届くのはなぜ? 乗っ取りとの見分け方もあわせてどうぞ。
屋号がないなら「タクシー - 東京」のように、サービスの種類と地名を組み合わせる形でもいい。Squareのアカウントを作った直後は、事業名がデフォルトのままになっていることがあります。僕も作成直後はそうでした。設定画面で自分の店の名前に直すだけなので、数分で終わったりします。
アカウントを作るところからの流れは、本人確認でつまずかない手順にまとめています。
結局、効くのはレシートの中身
反証で効く証拠は、だいたいレシートに寄ります。
レシートに何を載せるかは設定で変わります。Squareのレシートに登録番号が出ないのはなぜ? 設定は店舗ごとにいるもあわせてどうぞ。
反証の書類は英語で求められます。止まったときの手順をまとめたのがSquareのアカウント停止は、規約違反だけが理由ではないです。

連絡先を入れる。電話番号、所在地、ウェブサイト。問題が起きたときに、カード会社ではなく店へ連絡してもらうためです。商品やサービスは項目別に、数量まで書く。任意の金額をひとつ打つのではなく、商品ライブラリを作って選ぶ形にすると自動的にそうなります。
返品・キャンセルの規定も、レシートや請求書へ。レジやウェブサイトに「返品不可」と掲示するだけでは、規定を実証したことにはならない、と公式が明言しています。規定が書かれた紙に署名をもらえていれば、反証はかなり有利になるんですよね。
自分から返金するときの流れと期限はSquareで返金しても、客のカード明細に出るのは2〜7営業日あとにまとめました。
ところで
手数料ゼロ、反証のサポートあり、と並べると親切に見えます。実際、他社より店側に寄っている部分は多い。
それでも、売上が先に引かれて90日待つという構造は変わりません。カードのブランドが決めているルールだからです。Squareを責めても仕方がないし、かといって納得もしづらい。この居心地の悪さは、カード決済を受けるコストの一部として飲むしかないのかもしれません。
せめて、磁気スワイプだけはやめておきます。
規約まわりでもう1つ引っかかりやすいのが、手数料を客に上乗せできない理由という話です。
高額の会計や回数券を扱うなら、そもそも通せる金額の線も確認しておくと安心です。Squareの決済に上限はある? 5万円で止まるのは回数券とコースだけ。
この記事の日数・責任分担・防止策は、Squareヘルプセンターの「チャージバックを管理する」と「チャージバックを未然に防ぐ」を2026年9月22日に確認したものです。チャージバックの可否はカード会社が判断します。争う必要が生じた場合は、カード会社の案内と、必要に応じて法律の専門家にご相談ください。

