Squareのオフライン決済で売上が消える4つのパターン

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レジの画面の上に、細い帯が出ます。時計のカウントダウンつき。

Wi-Fiが落ちたときにSquareが自動で切り替える、オフライン決済の合図です。カードのスワイプと現金なら、会計は止まらない。お客さまを待たせずに済みます。

ただ、この帯が出ているあいだに受けた売上は、まだ売上ではありません。ヘルプを読み込むと、店が全部のリスクを背負う設計だと分かります。消えるパターンが4つあります。

受けたのに売上にならない4つの入口

  • 72時間を過ぎて期限切れになる(回収も再手続きもできない)
  • 保留中に端末をさわってデータが消える
  • 再接続したら不承認だった(その場では分からない)
  • あとからチャージバックになる(オフライン分は店が責任を負う)

出典: Squareヘルプセンター「オフライン決済を行う」「オフライン決済を表示する」(2026年9月22日確認)

オフラインになる理由は2つ、設定も2つ

端末がオフラインになるのは、回線が落ちたときだけではありません。Square側のサービスが一時停止したときも、同じ状態になります。ヘルプはこの2つをはっきり分けていて、設定もそれぞれ別に選べます。

「回線障害のときは現金とカードの両方」「Squareの停止中は現金だけ」という組み方ができる。慎重に振るなら、後者を現金だけにしておく手があります。

どちらで止まっているのかは、issquareup.com で確かめられます。決済の受付の横にバツが付いていたら、Square側です。

決済に失敗したとき、端末は自動でもう一度だけ試します。それも失敗して、初めてオフラインに切り替わる。店員が何かを操作する必要はありません。

砂時計と、バツ印のついた途切れたWi-Fiアイコンのイラスト
この砂が落ちきるまでが、売上を確定できる時間です。

オフライン中は「スワイプだけ」になる

ここがいちばん効きます。

オフライン決済で受けられるのは、スワイプだけ。挿し込みもタッチもiPhoneのタッチ決済も、カード番号の手入力も、Squareギフトカードも使えません。電子マネーとQRコード決済も、オフラインのあいだは止まります。

手入力そのものの手数料とリスクはSquareのカード手入力は3.75%。公式が「他に方法がないときだけ」と書いているにまとめました。

磁気ストライプを読むということは、ICチップを使わないということです。Squareのチャージバックの説明には、ICカードをスワイプで受け付けた取引で不正使用を主張されると、その主張はすべて認められ、店が損失を負うと書かれています。チャージバックの記事に書いたとおりです。

つまりオフライン決済は、いちばん弱い受け方を選ばされる仕組みになっています。だから署名を取る。ヘルプも「可能な場合はすべての取引で署名を取得し、カード裏面の署名と一致するか確認する」と書いています。署名のないカードは無効なので受け付けるべきではない、とも。

身分証には注意書きがあります。一律に提示を義務付けることはできず、確認してもチャージバックの責任は変わりません。

それと、そもそもオフライン決済が使えない端末があります。Square リーダーの第1世代(v1・v2)、キオスク、お客さま用ディスプレイとして接続したターミナル。使えるのはレジスター、ターミナル、磁気ストライプ専用のリーダー、スタンドの第1・第2世代です。古いリーダー1台で回している店は、この機能を当てにできません。

手がカードを読み取り機の溝にすべらせているイラスト
オフライン中は、この動作しか残りません。

承認されたかは、その場で分からない

オフライン中の決済に、承認は取れていません。カードが使えるかどうかを確かめないまま、取引だけ先に預かっている状態です。

決済が承認されなかった場合の通知は、その場では届きません。分かるのは再接続したあと。アプリの取引履歴では「保留中」と表示され、つながった時点で「完了済み」か「不承認」に変わります。

不承認だったとき、Squareは間に入ってくれません。ヘルプにこうあります。承認されない、または有効期限が切れている場合、Squareがお客さまの連絡先情報を提供したり、加盟店に代わって連絡したりすることはできない。

顔を知らないお客さまなら、それで終わりです。

見る場所も分かれています。保留中の決済はPOSレジアプリからしか確認できません。不承認になった分は、Square データの レポート > 支払い > ディスカウント に「オフライン不承認決済」という名前で並びます。探す場所を知らないと、まず見つかりません。

72時間で消える。期限切れは回収できない

制限時間があります。

Square レジスターとSquare ターミナルは、オフライン決済セッションの開始から72時間以内に再接続してアップロード。Square スタンドは、オフライン決済を受け付けられるのが24時間までで、24時間ごとに再接続すると受付を再開できます。

ヘルプ自身が、チャージバックと不承認のリスクを減らすために24時間以内のアップロードを強く勧めています。72時間はあくまで限界値です。

そして期限が切れた決済は、回収も再手続きもできません。

保留中に、やってはいけないこと

数字より怖いのはこちらです。預かった会計は、操作ひとつで消せてしまいます。

保留中のオフライン決済があるとき、絶対にしないこと

  • Square POSレジアプリからログアウトする
  • アプリを削除する
  • モードを切り替える
  • 店舗を切り替える
  • 端末やハードウェアを工場出荷時の設定に戻す

いずれも保留中のデータが完全に消去され、売上を回収できなくなる(Squareヘルプセンター「オフライン決済を行う」2026年9月22日確認)

端末の再起動や電源オフは問題ありません。切ったまま期限を越えないように、電源を入れ直せば大丈夫です。

通信が戻らないときにアプリを入れ直す人、いると思うんですよね。その一手で、預かった会計が全部消えます。

上限金額は、自分で決めておける

設定画面に、オフライン決済で許可する1回あたりの最大金額という項目があります。Square データなら 設定 > 端末管理 > モード と進んで、お会計 > オフライン決済。

ここを空けたままにしておく理由はありません。承認を取らずに預かる取引なので、金額が大きいほど、抱えるリスクがそのまま増えます。ふだんの客単価から少し上、くらいで止めておく。

ちなみに通常のカード決済の上限は1回999万9,999円で、期間あたりの制限はありません(決済の上限の記事)。オフラインの上限だけは、自分で引く必要があります。

オフライン決済は、会計を止めない代わりに、判断とリスクを全部こちらへ回してくる。

手数料はオンラインと変わりません。払い戻しは、アップロードが終わるまでできません。便利さの裏側は、だいたいこういう形をしています。

今日できることをひとつ挙げるなら、上限金額です。Square データの 端末管理 > モード > お会計 > オフライン決済 を開いて、1回あたりの最大金額を入れておく。回線が落ちてから考えることではありません。イベントに出店するなら、リーダーだけでは電波が切れた時点でカードが止まる点も先に確かめておいてください。iPhoneのタッチ決済は、そもそもオフライン決済に対応していません(iPhoneだけで始めていいかの分かれ目)。

そもそも会計を止めたくないなら、決済の口を2つ持っておくほうが確実です。オフライン決済は最後の手段で、予備の端末があるならそちらが先(エアペイとSquareの併用)。アカウントを作るだけなら無料で、月額もかかりません。

Squareの無料アカウント作成はこちら(公式サイト)

出典(いずれも2026年9月22日に確認)
Squareヘルプセンター「オフライン決済を行う」
Squareヘルプセンター「オフライン決済を表示する」
Squareヘルプセンター「チャージバックを未然に防ぐ」

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